でも車って便利よね

朝霧より戻って参りました。
生憎1日目の夜からずっと雨続きで良いコンディションではありませんでしたが、
やはりモグワイは最高でした。自分の耳がだんだん最適化されてきたのか、
それとも彼らの音がより進化してるのかはなんとも言い難いですが
フジロックで2回観て来て、今まででベストな音だと思います。
終始繊細で計算され尽くした構築性に感嘆し、
その編み出される幾何学的な音像に「観入っている」状態でした。
モグワイというと名曲fear satanのように
静寂の後に突如襲い来る轟音ギターノイズが一番の特徴のように言われますが
一番新しいアルバムに多数収録されているような
とても静かで小さな音がさざ波のように重なり合って出来るハーモニーを多用したものが
今回は特に印象的で美しく感じました。
演奏時間は80分弱でしたが、ほんとお腹一杯。
これ以上長いと集中力が保たなくなるような高密度のライブでした。
朝霧独特のユルさなのか観客が熱狂的な割には前方に押し合ったりしないので
存分にステージ前のいい位置で音を構築していく様を堪能できて幸せです。

あと良かったのはROVOとSOIL&PIMP SESSIONSですか。
次点でDCPRG。その次にジャー・シャカとDJ KENTARO
ROVOはベストな状態と言える程ビシっと息が合っている感じではありませんでしたが
雨の降りしきる中というシチュエーションに結構はまっていたのが
プラスになっていました。
SOIL&PIMP〜は初見なのですがロッキン&ブルースなジャズバンドというのでしょうか。
非常に暑苦しく脂っこくかつ渋いボーカルと
力強く明るく、陽気に騒ぐ楽器群が一体となって作り出すショウタイム、
技量自体意外なまでに高いのだが
最大にイイ点は楽しませるツボを非常に心得ている所。
雨続きで重く湿った観客の気分を一発で晴れ模様に変えてしまう力がありました。
DCPRGはこれで観るのは3度目なのですが、今までで一番自分のツボに来ました。
今まではちょっとピンと来なかったのですが、今回やっと聴き方がわかった感じです。
細かい所までじっとききこむのではなくて、ダラダラ聴きながら踊っているうちに
じわーっと自分の中で盛り上がってくる感じで正解っぽいです。
クリックハウスをクラブで聴くみたいなノリかな?
延々と続く変拍子(でもあんまり変化しない)がかなり癖になってきます。
斬新でぶっとんだ展開や高いセッションの技術力を期待して
今まで失敗してたのかもしれません。



他にもFOUR TETやらAUDIO ACTIVE やらロスロボスが観たかったのですが
車を出してもらった友人達のテンションが恐ろしく低かったので
仕方なく会場を5時には後にしました。
やっぱりフェスは1人で行って存分に音に集中した方がいいんだろうか。
自分は割と音楽イベント限定でテンション高め安定&体力バカなので
消耗戦な野外の長丁場で集団行動のペースだと欲求不満がちっぽいです。
あとやっぱり夜はオールナイトの方がいいなあ。仕方ないけど。
やる事が無い深夜から朝にかけては、浸水したテントの水に足を漬けながら
天井に当たる雨音がゆっくり変化していくのを聴いていました。意外と飽きないです。