ツタヤが30日まで旧作レンタル半額だったので色々借りてくる。
30までに観たもの。


あずまんが大王 1巻
キングゲイナーの脚本家、大河内一楼がやっていたということで観てみた。
原作本は確か2巻まで読んでたと思う。
あのマターリ加減とずっと読んでると展開が読めてくるのがしんどくて続きを読む気になれなかったのだけど。
思ったより良い出来。4コマである元の形式を上手く取り入れて、
柔軟に話の転換がサクサク入るのが気持ちいいかもしれない。
媚びきった類型的なキャラ設定を十分に生かしつつ
あまり嫌味にならないような出来になっているのは素晴らしいと思う。
過去に大阪のリアルバージョンが友人に2人いたのが思い出される。
いるんだよこういう人。


・ビッグ・オー 1巻
この前最終回を迎えた方じゃなくて最初のシリーズ。
自分の中では勝手にジャイアントロボっぽいイメージを持っていたんだけど、
どっちかというとバットマンだった。
独特のアメリカのカートゥーンっぽい作画、ダイナミックなビッグ・オー操縦のアクションが格好良い。
ただ、この巻は1話だけしか入ってないので話がまだあまり見えない。
まだこの作品の雰囲気を十分理解出来た止まりである。
2巻を借りてこようという気には十分なる出来ではある。


・一人ごっつ 5巻
松本人志のネタよりコラボしている映像作家の方が主な目的で借りているシリーズ。
1巻のタナカカツキが刮目すべき出来である。今回のアーチストは生意気。
確か東京在住の外人2人組であったと思う。
石野卓球岡村靖幸のCome Babyという曲のPVが大変良かったので気になっている人達である。
今回のビデオは粘土細工の奇妙な動物や様々なコラージュで映像を構成したもの。
映像だけではなんとなく不思議な絵というだけだが、使われている音のセンスがとても良いと思う。
絵の「なんか連想しそうでしない様なもどかしい感じで気になる」という雰囲気と非常に合っている。
松本人志のネタについては、今まで観た当シリーズの中では一番面白かったが
やっぱり後半ダレてきてしまうのはどれも一緒か。
観てる方も頭を結構使うので、同じようなお題が続くと集中力が切れる。
もうちょっと生意気の映像を増やして欲しかったな。


灰羽連盟 4巻
去年のアニメの中では屈指の出来じゃないかと思う。
この巻にいたってラッカの子供っぽいネガティブぶりが煩く感じられるようになってきたのだが、
そもそも推測される灰羽達のいる理由を考えると当然の事なんだろう。
レキの隠れサイコっぷりがちょっとこっちが引く位露わになってきたのが
この先の作品的な不安要素にみえる。(安直な展開になりそうで、という意味で)
どうラストに落ち着けるのか楽しみだ。


あと胃之上奇嘉郎の去年出した単行本「NO MARCY」を購入。
渋谷のツタヤには、はっきりしたエロ漫画コーナーが無いのにもかかわらず、
何故かこの漫画だけ半年位前から表紙が見える絶好のレイアウトでPOP付きで置いてあるのが謎だ。
この前読んだブラックマーケットから何年経った作品か調べてないが、
ものすごく絵が上手くなっている。そしてそれ以上に話作りの力も。
相変わらず鬼畜な陵辱物でバッドエンドばかりなのだが、
人の複雑な感情を楽しむ作品になってきているように思う。
しかし絵が本当上手い。構図も書き込みも、隅々まで鬼畜エロの為に考え込まれているような作り。
ていうか、モザイクとか消しとかいらないの?
確かに富野監督にして「あなたの絵には怨念が込められている」といわしめただけの事はある。
もう苦悶する女の子の描写が見事ったらないです。ブラボー。
これだけ高いレベルの作品をつくる割に、キングゲイナーの漫画が読んでいていちいちわかりづらいのは、
小道具大道具に主要な人物てんこ盛り、複雑な展開だらけという
エロ漫画に無い要素を描く技術だけが欠けているとみるべきか。
連載の方はフラッパーが休刊しないかぎりまだまだ続きそうなので、
この先の上達を楽しみに見守る事にする。