年老いた親にひさしぶりに会う事程恐ろしい事があるだろうか と思う。正月に今世紀初めて大阪の実家に向かう事になって 深夜バスのチケットをとうとうさっき買ってきてしまった。日帰りなので現地滞在時間は正味11時間位だが 正直本気で怯えている。本当は今年の夏にも行く筈だったのだが バスの出る直前まで飲み会に行って深酒して記憶が無くなって気が付いたら自分で大怪我させて家でずっと寝込んでいた。もう駄目だ。とても正気ではいられないのでCDと本をたくさん持っていく。何がそんなに恐ろしいのか。具体的な死と腐敗する時間 隠蔽された現実 妥協の誘惑 重大な暗黙の了解の混成物。そういうものの上に記号的で意味の無い本能的・慣習的な暖かさが たっぷりと塗りたくられ誤魔化されているのが恐ろしいのだ。