prefuse73 / One Word Extinguisher

prefuse73とMattew Herbertの新譜をようやく購入!


prefuse73の方はフジロック出場という事で予習みたいなもの。
一応エレクトロニカ系列に分類される様だが今回は全面的にHIPHOPを取り入れた方向にシフト。
(以前もHIPHOP寄りの曲はあったみたいだけど)
HIPHOPはあの調子こいた暑苦しい(主観ですが)歌パートが無ければ好きな音も多いので、
(エレクトロから発展した現在のテクノは兄弟みたいなものだし)
今度のアルバムみたいに、歌を楽器のパーツとしてクールに切り刻んだ物なら好感が持てる。
全体的にBPM100ちょい位のゆったりあっさりしたものばかりで、ライブではどういう感じになるのか楽しみ。
あまりじっくり長く聴きこむような感じではないので、息抜きみたいな感じになるかな?


その見事に秀でたハゲ…もとい額を見るだけでフロアは軽くアガってしまうというクリックハウスエレクトロニカの鬼才、
Matthew Herbertのアルバムは今回はなんとハーバート流ビッグバンド・ジャズ!
ビッグバンドというのは一昔前の歌謡番組のステージに必ず控えていたブラスの多いオーケストラみたいな物。
もう…なんでこの人はこんなに音の引き出しが多いんですかね。
若い頃ビッグバンドでピアノを弾いてた事が…ってインタビューで言ってたけど、あんた完璧超人?
出だしからそんなの聴いたことがなかったけど言うなれば正にハーバート的なサックスで感動。
全体の枠はかなり直球な(と素人耳には思う)ジャズ。
でも何故かどの曲もしっかりハーバートにしか出来ないような音になっている。
バリエーションも多彩で、スウィングを基本に、
彼が関わったビョークのヴェスパタインを彷彿とさせる内に籠もったエレクトロニカ風味の曲もあれば、
アート・リンゼイがボーカルを取る軽くてパンチの効いた楽しい曲(歌詞は皮肉たっぷりなんだけど)もある。
本当に細かい所までハーバートの意志が行き渡っているようで、
よく聴くと何か楽器じゃない物音が使われていたり、聴く度に何か発見があるような気になる。
これはあまり通勤時のような劣悪な環境じゃなくて、家で静かな時にゆっくり聴くのに向いているだろう。
ディテールや音の重なりをしっかり聞き取れないと、あまり魅力がわからないタイプの音だと思う。
嗚呼〜〜〜ライヴみてえ〜〜〜〜〜(スペインで来月行われるテクノのフェス、SONARでは、
1日中ハーバートとそのビッグバンドの為の専用ステージが設けられるらしい…
会社休んで行く友達がうらやましい!)