この日は友人お勧めの映画「WATARIDORI」を新宿タイムズスクエアで観て来た。
その名の通り、100種余りの渡り鳥が移動していく様を、
制作費20億円という巨大な予算で描いた一種のドキュメンタリーである。
約1000羽の様々な鳥を、卵の頃から飛行機や機械に慣れさせながら育て、
軽量飛行機を仲間だと思わせたのか、ちょっと今まで観られなかったような
間近での編隊を組んで羽ばたく様をふんだんに(というかほぼ全編)使用している。
鳥好きのみならず、生物のデザインが好きという人には満足できるであろう良作であった。
個人的に惜しむらくは、監督の演出意図が、その細密な編集と音楽のおかげで強く出すぎている所か。
もう少し客観性が欲しかった。
鳥達を使用した群舞かオペラの類だと思って観ればその辺納得出来たと思うのだが、
純粋なドキュメンタリーだと思ってたからなー。ま、いずれにしても鳥スキーの私には素晴らしい出来ですが。
DVD出たらBGM抜きのモードを用意して欲しいな。あと、大量にメイキングが欲しい!
パンフに載っている普段ありえないようなスタッフと鳥達が混じり合っているスナップは感涙ものです。
ちょっとドリトル先生思い出しちゃうかも。
(エディーマーフィーの映画でもさらに昔の映画でもなくて原作の方ですよ!)



一応腐ってもGWって事でファミリー劇場という専門チャンネルではプロダクションIG特集。
懐かしすぎる赤い光弾ジリオン・歌姫夜曲、乙姫コネクションから
もちろん劇場版パトレイバー1、2、攻殻機動隊ミニパト
BLOOD、怪童丸と豪華なラインナップ。
ジリオンはなー、思えば小学6年頃、初めて熱狂的にはまってしまい、
初めて親に隠れてビデオ録画、サントラ購入、更なる情報を欲するあまり
アニメ雑誌(OUTもまだあったなあ)に手を出し、脱線してアニパロ文化に浸かり、
その後芋蔓式にヲタロードに進んでしまったきっかけなので実に感慨深い。
最終2話なんて涙無しには観れなかったなあ。
その放映後制作されたこの歌姫夜曲は完全にセルフパロディーの類で、
登場人物達がそれぞれバンドをやっていたりチンケな悪の一味だったりするお約束の嵐でなんつうか、
実に80年代的な甘酸っぱい作品である。
当時は普通にそういう設定を楽しんでいたけど、今改めて観るとなんか気恥ずかしいなあ。


ミニパトは未見だったのだが、これは面白い。
押井監督の才能は認めるけど、頻繁に出てくる蘊蓄垂れや
延々と人物が思想的な問題について語りつづけるのがどうも苦手だったのだが、
士郎正宗の漫画における蘊蓄垂れは大好きなんだけどなー)
ミニパトはその蘊蓄垂れや一人語りをメインに持ってきて逆に成功している。
いやしかし過去に出てきたパトレイバーの名場面を元ネタにダイナミックにデフォルメしてしまう手腕の見事さ。
これは日本人特有の才能かもしれないなあ。
劇場版のパトレイバーの方は、当時は洗練されてると思ったものだが、
今みるとかなり野暮ったい印象を受けるのが意外だった。




晩飯に映画館の帰りにデパートで買ってきた春タケノコの穂先の磯部揚げを賞味。
旬のものを食うと寿命が延びると昔の言葉にあるが、まさにそんな感じ。ウマー。