風邪だ。

というのも自信はないが、今週の月曜から発熱と食欲の無さがずっと続いている。くしゃみや咳のような呼吸器の症状はよっぽど調子が悪くなった時にしか出ないから、まあ生易しい部類だ。しかしずっと熱が続く。普段は人より平熱の低い人間であるから(34℃台)、この状態は一層妙な事態だ。もこもこと厚着をしてじっとしていると、体の芯から不必要に沸いて来る温かさは気持ちの良いような、またその尋常でない様に心寒くなるような、とにかく何かの境目をふらふらと彷徨っているような具合だ。こういうときには普通の食事は摂れない。昨晩もいい加減何か食べなければと思い定食屋に入ってチゲ鍋定食を頼んだが、半分も食べれずに水だけ3杯お代わりして出てしまった。しかしずっと腹が減らないって変な感覚だな。体の声に注意深く耳を澄ましていると、「糖質が足りない」「塩分が足りない」「蛋白質が必要です」「ビタミンをとりなはれ」という声が組織のあちこちから聞こえてくる。しかしいわゆる「腹が減る」感じは全然ない。水分にしたって、無理やり口をつけてみて初めて、「お、おおおこれは水か!確かにこれは必要だったあーっ!」という感じに脳が驚いて、慌ててどんどん水飲め指令を出してくるという感じだから危なっかしい。