深海SFづいてます

「深海のYrr」という小説読んでます。現在2巻目突入。地球外生命と深海から起こるカタストロフィの組み合わせはこの間読んだ「ハイドゥナン」とかなり似た感じ。ハイドロメタンて今の理系エンタテインメントのトレンドなのかね。ハイドゥナンは3巻入った辺りまでは俺の中でシャーマニズムを科学的に(そしていささかロマンチック過剰に)解釈したっていうのがなんだかなあ…っていうひっかかりポイントだったが、最終の4巻目までいくと、煮え切らない曖昧な終わり方がそれらとバランスがとれててその後をいろいろ想像する伸びしろがあり、好感が持てた。Yrrは1巻から明らかに、「これはプロによる明らかに面白いよくまとまったSFですよ!」という信号を発していて、それが逆にちょっと鬱陶しかったりする。ハリウッドの金と人材をばんばん消費した映画をみてるような…。でもここはそれにのっかっていくのが得策だよね。この手の現代を舞台にした海外SFで頻出する、とっても個人主義で我の異様に強い人たちにちょっと引き気味だが、まあこんなものコニー・ウィリスの「航路」や「ドゥームズデイ・ブック」に比べたら易い易い。とにかく話が長いのは俺のような活字中毒には僥倖だ。最後まで読むぜ。