吉田達也 ナスノミツル 内橋和久 勝井祐二 灰野敬二 坂元健吾 マイク・パットン@初台DOORS

・言葉で表現するのが畏れ多い程に素晴らしい
・インプロにはお客さんあんまり来ないとかいうのは切ないです。
吉田氏の これはペインキラーを観に来たつもりで来ちゃったけどチケ代が払い戻しで安くなったからみておくか的な感じでしょうか という感じの自虐な挨拶。そんな訳あるかー
・7人の出演者が入れ替わり立ち替わりするのが美しい。内容濃過ぎ。
・吉田氏はいつも以上に良かった。場を支配して叩きまくるというよりはセッションのバランスを最重視する感じですごく神経が行き届いた感じ。ボーカルも控えめながらとても良い。美しい…
・お客は一杯で雰囲気も多分良かった。(前にいたからよくわからないけど。) 盛り上がり方はいつもおとなしめの客が多い吉田関連では珍しいくらい。ただ灰野氏が静か目のインプロをやってる所で空気の読めない私語が鬱陶しくてハラハラした。ペインキラー経由のジャズの客層でも無かった気がするがなんだったんだ?

マイク・パットンは想像してたより身軽でクレバーな感じだった。濃いパフォーマンスなのに他のアクトの美味しい所を殺さないのが良い。とても楽しそうでその雰囲気が他の奏者にも伝わっていってるのが素敵だった。インプロ猛者揃いのあの面々ですら「そこまでやるかー!?」と互いに笑みがとまらないという、アンコールの全員によるセッションはあまりの凄さに涙無くして観れず。ハードコアパンクインプロ。
そしてそこにもう一人のボーカルとして一歩も退かない、物凄くシリアスに場を引き締める灰野氏もまた素晴らしい!パットンと灰野氏のツインボーカルというのは相性がいいのだろうか。2人だけのセッションでもものすごく音が厚くて心臓を鷲掴みにされるようだった。なんという表現力の深さだろう!2人とも時に絶叫しているのに秩序があり 美しい。

・メンツがめまぐるしく変わっていくので(曲の間にもメンバーが入れ替わる)それぞれの特色のようなものがよくわかって面白かった。ナスノ氏のベースはやっぱりいい。結構音色をいじったり色々変化をしている割に失われない安定感。内橋氏は出演者の中でいちばんキャッチーで明快なメロディーを出していて、他の人達がどちらかというと調性や拍子のわかりづらい感じが多いのと対照的に彼が入ると急に叙情的になる。また皆もそれにきっちり合わせて来るのがとても面白い。

吉田氏関連のライブは04フジ以来最前で見た事がなかったのだが(たまにテンション上がりすぎて挙動不審なものだから 最前は憚られる 笑) なんとなく今回はステージをよく見ておけという気がしたので最前列確保。ステージは1時間半を3等分したほぼ3部構成。
メンバーそれぞれ、それぞれの組み合わせが何分程度なのかあらかじめ割り振りを書いた紙に従って進行していた模様。でも本当絶妙のタイミングで人が入って来るんだよなー。出演者の組み合わせは正確には覚えてないけど大体はこんな感じ。(確実にあちこち間違ってますが)
坂元 勝井(ちょっと合ってなかった)
坂元 勝井 吉田(そこにドラムが入ると丁度良い具合に)
勝井 吉田
勝井 吉田 ナスノ
勝井 吉田 ナスノ 坂元
ここまで30分ジャスト
ナスノ 坂元
ナスノ 坂元 吉田
ナスノ 吉田 内橋(ギター)
ナスノ 内橋 灰野(ギター 葦笛? ボーカル)
灰野 パットン(恐るべきボーカルセッション)
灰野 パットン 吉田(吉田氏はこの凄まじいセッションを解決する為にだけ出て来たような感じだった。これが長かったらあまりのプレッシャーにこっちがおかしくなりそうだった)
吉田 ナスノ 勝井 内橋
吉田 ナスノ 勝井 内橋 パットン 灰野
アンコール
灰野 パットン 吉田 ナスノ 勝井 坂元 内橋(全員)
計1時間40分程

ほんとペインキラー中止は残念だったんだけど 完全に吹っ飛んでしまった。払い戻し無くても全然問題なかったような いくらなんでも豪華すぎるライブ。せめて物販があっても良かったような でもそういうステージ以外何も無いという雰囲気がプラスになってたのかもしれない。出演者の皆様 本当お疲れさまです。感謝。