想い出波止場 「VUOY」 (asin:B00005FO8B)

フジロックで初めて観て、かなり良かったので
帰ってきて直後に購入したアルバム。
しかしライブのアッパーなイメージとかなり違うマッタリ進行で
かつピンと来なかったので戸惑ってしばらく放置。
ところが2週間前に聴きたくなって出してきたらああもうバカバカなんでこれがわかんないのさと
転がり回らんばかりに良かったのでしばらくヘビロテ中です。
買った当時、Prefuse73やルーク・ヴァイバート、マシュー・ハーバート等
トリッキーなリズムのテクノを聴きまくっていた為
所々に使われるテクノ系の要素が中途半端な完成度に思えて
「こういう事やるんだったらもっと洗練された構成やってる人
たくさんいるよな」などと抜かしていた訳ですが
今聴くと、そうじゃない、これは日本人特有の4つ打ちで頭にアクセントが来る、
且つ大きな展開では能や雅楽にあるような独特の拍子を
意図的に壊していくような美的感覚なんだという感じで
割と納得出来る訳です。
音響的なアプローチもかなり施されていますが、極端にディープではなく、
気持ちよく飛ばされて楽に帰ってこれるような軽さなのもいいです。
私が観たライブとは対照的に優しいな曲調のものが多いのですが
なかなか内圧は高くて混沌とした様相。
昔のフォークっぽい雰囲気とテクノ的な要素が混在している感じは
両方ともスルメアルバム認定な所も含め立花ハジメの「太陽さん」なんかを連想します。
それから地味にドラムが良いです。